ヴァーツラフ・ネリベル Václav Nelhýbel

By courtesy of Dorothea Nelhybel
By courtesy of Dorothea Nelhybel

 ヴァーツラフ・ネリベルは1919年9月24日、チェコスロヴァキア(当時)のポラーンカ・ナト・オドロウ*で、父カレル、母ゾフィアの間の5人兄姉の末っ子として生まれた。プラハ大学(現・プラハ・カレル大学)、プラハ音楽学校、そしてスイスのフリブール大学で学んだ。1939年から1946年の間、ラジオ・プラハ、後にスイス国立放送で作曲家・指揮者を務めた。1950にミュンヘンのラジオ・フリー・ヨーロッパ(自由ヨーロッパ放送)に勤務後、57年にニューヨークに渡り、62年に市民権を獲得した。

 ネリベルは渡米後に吹奏楽と出会い、作曲や客演指揮に専心する。その膨大な出版作品には《トリティコ》《フェスティーヴォ》《交響的断章》《二つの交響的断章》といった吹奏楽の名曲が名を連ねる。出版作品はヨーロッパ時代を含めると管弦楽、室内楽、合唱など400曲を超える。晩年はペンシルヴェニア州のスクラントン大学のコンポーザー・イン・レジデンスとして、コネティカット州ニュータウンに住んでいた。

 ネリベル氏は1996年3月22日に死去した。

 「Václav Nelhýbel」はチェコ語の原綴。

 

*「ポラーンカ」と略されることもあるが、同名の町との混乱を避けるため正式名で表記。町のサイトには町史にネリベルが写真入りで記載されている(チェコ語)。

 

【関連主要サイト】

 Vaclav Nelhybel(スクラントン大学内の公式サイト)

 Ars Nova Music(ネリベルの作品を没後出版中。閲覧・購入可)

 Cimarron Music Press(ネリベルの作品を没後出版中。購入可)
 Ludwig Masters Publications(ネリベルの編曲作品を出版中。一部試聴・閲覧可)
 Hope Publishing Company(ネリベルの宗教曲を出版。閲覧・購入可)

 Vaclav Nelhybel, a conversation with Bruce Duffie(当サイト内の日本語訳はこちら

 

 ネリベルと私

ヴァーツラフ・ネリベルのサイン
ヴァーツラフ・ネリベルのサイン

 吹奏楽と出会った1975年に《フェスティーヴォ》、翌年《プレリュードとフーガ》、また翌年は《交響的断章》を聞いて魅了されるという幸せなスタート。ネリベルの高い緊張を伴う美しさは常に憧れの対象でした。
 時は過ぎ、1995年に中学校の吹奏楽部顧問として初めてコンクールで指揮したのが《フェスティーヴォ》。その年、アルフレッド・リードの本の原稿を提出し終わり、次はネリベルの本を書こうとご本人に手紙を送りましたが、宛先不明で返送されてきました(当時ピーター・ブーンシャフト氏のネリベル研究もすでに入手していました)。その数ヶ月後にネリベル逝去の知らせ。悲しみに暮れながら、某一流吹奏楽誌にネリベルの追悼文を寄稿したい旨のメールを送りましたが無視。同誌にはこの吹奏楽界の恩人の死を悼む特集どころか、訃報の1行すらありませんでした。その無念さから自分で情報を発信しようとホームページを作り、ネリベルの一周忌の1997年3月22日に公開しました(その日は福井にいて、武生東高校の植田 薫先生のお宅でアクセスカウンターを起動しました)。
 ところがネリベルの作品リスト作りは途中で挫折し、自分自身の多忙さもあって、ホームページは長年放置状態でした。ただ、ネリベルの楽譜は見つけ次第購入し続け、簡単なアンサンブル曲を練習曲として生徒たちに与え、独特の響きや音楽的な深さ、教育的効果を実感してきました。

 

2016年9月24日、ネリベルの誕生日に墓参り。
2016年9月24日、ネリベルの誕生日に墓参り。

 ネリベルの没後20年(2016年)を契機ににあらためてホームページの充実を図ると共に、膨大な作品群の整理と普及に向けてドロシア夫人と協力しています。第一弾として、2015年12月にピアノと吹奏楽のための《トッカータ・フェローチェ》を洗足学園で日本初演していただきました。

 2016年9月に米国スクラントン大学のネリベル・コレクションで未出版曲の楽譜や音源を調査。没後20年、そしてネリベルの誕生日である9月24日(生きていれば97歳)、ドロシア夫人の案内で墓参りをしました(写真右)。
 ドロシア夫人からは未知の曲の楽譜や録音をお預かりし、その活用に向けてさらなる検討を進めているところです。

ニュース・近況

8月15日、全音スコア、チャイコフスキー『弦楽セレナード ハ長調』が発売されます(楽譜製作担当)

 

6月17日、ネリベルの吹奏楽曲『セレモニー』が鶴岡東高等学校(山形県)によって日本初演されました。昨年、ネリベル夫人からお預かりした楽譜を当方で整理したものです。国内レンタルを開始するつもりでしたが、まもなくドイツで出版の予定です。

 

6月16日、NHK Eテレの『らららクラシック』で「バルトークの管弦楽のための協奏曲」が放映されました(資料提供)。

 

5月15日、全音から三大教則本の1つクヴァンツ著『フルート奏法』の新版が発売されました(譜例担当)。

 

3月22日、ネリベルの21回めの命日です。先週、全音から『鈴木鎮一ヴァイオリン指導曲集 新版Vol.7』(本体+ピアノ譜。CDつき)が発売されました(楽譜製作担当)。

 

2017年2月17日。多忙で新年のご挨拶もできませんでした。その間Jimdoの仕様変更によりアクセスカウンターが機能停止、過去のデータが消えました(泣)全音スコア、シューベルトの『交響曲第7(8)番 未完成』とリムスキー=コルサコフの『交響組曲 シェエラザード』が発売されました(楽譜製作)。

 

12月27日、しばらく忙しかったのですが、おかげさまでその成果が現れつつあります。全音スコア、ブラームス『交響曲第4番』は11月に発売。チャイコフスキーの『交響曲第5番』が1月に発売予定です(いずれも楽譜製作)。また、1月発売の『BAND LIFE』2月号にリードの《アルメニアン・ダンス》についてまとまった情報を提供できました。お楽しみに。

 

9月30日、たくさんの収穫を得て帰国しました。多忙ですぐにとはいきませんが、当ウェブサイトにも徐々に反映させていきます。

 

9月21〜29日、ネリベルの自筆譜研究・墓参り、そしてペーテル・バルトーク氏のお見舞いのために渡米します。

 

6月3日、明日4日(土)NHK Eテレの「ららら♪クラシック」でリードの《アルメニアン・ダンス》が特集されます。ご覧ください(資料提供)。

 

4月15日、昨年12月のネリベル《トッカータ・フェローチェ》日本初演がYoutubeにアップされました!

 

3月22日、ネリベルの命日、没後20年となりました。あらためて彼の業績を思う一日になればと思います。

 

3月20日、ブルース・ダフィー氏からリードとのインタビューの翻訳許可も下りました。多忙で少々お時間をいただきますが、いずれ公開します。

 

3月18日、昨年暮れに日本初演されたネリベルの《トッカータ・フェローチェ》が早くも再演予定です。6月10日、名古屋アカデミックウィンズ第4回コンサート(指揮:仲田守、名古屋市青少年文化センター)。

 

2016年1月25日、アルフレッド・リード、お誕生日おめでとうございます。

 

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